11月, 2012年
おせち料理の御案内
今年も天醐のおせち料理御注文を
お受け致しております。
毎年恒例の天醐のおせち
(諸材料高騰の折にはお値段変更の場合があります)
3~4名様用 30,000円(税別)
2 名様用 18,000円(税別)
12月15日にて締め切りとなりますのでお早目のご予約を
お願い申しあげます。
店内では写真用に盛り付けしたおせちの
写真を掲示しておりますがここでは昨年の
盛り付けした物を載せさせて頂きました。
宣伝用の盛り付け写真は正直、
信用できない・・・との思いで、少しでも
天御の本当のおせちを見て頂く私の
こだわりです。お陰さまで毎年のお客様はリピーター様がほとんどです。今回の写真
徹夜続きでみんな眠い目をこすりながら
包装し、心を込めて一期一会の青竹の箸を
添えて新春のお客様の嬉しいお顔を思い
ながらお客様の名札を張り、お客様の
御来店をお待ちいたします。
おせち料理は私としてもある意味、一年の集大成として、また一年の総仕上げとして、
絶対に気の抜けない大切なお料理です。お客様にとっても一年の門出とも言える正月に
召し上がって頂くおせち料理を、天醐に御用命くださる事を光栄に思い、また誇りに感じます。
天醐のお客様・野田氏の農園で勉強させて頂きました。
黒キャベツ
ちりめんキャベツ系統のキャベツの仲間で
濃い緑色で結球しない種類です。イタリア料理
で使われ、主に煮込み料理が用途です。
最近ではイタリア料理店向けに国内でも生産
されて来ました。
わさび菜
アブラナ科のカラシ菜の近縁種でわさび菜。
カラシ菜のようなピリッとした辛みが特徴で
いかにも青々してサラダ向きで美味しそう。
サッと茹でてマヨネーズ和えに合いそうです。
生のままサラダでも勿論!美味。
コウサイタイ
アブラナ科の植物で戦後に中国から渡って
来たと言われる植物。以前はベニナバナとも
言われ菜花に近い味と言われ、栽培農家も
少なく市場にはあまり出回りませんが、味は
菜花よりも 甘く香りも強くとても美味しい
食材の内の一つです。
アピオス
インディアンのスタミナ源とも言われるほどの
栄養価の高い野菜?マメ科の植物です。
ジャガイモの30倍のカルシウム、サツマイモの
3倍の食物繊維。地下茎に栄養を貯める クズ
のような植物。
四川アーサイ(子持ち高菜)
原産は中国で主茎及び側茎から着生する『わき
芽』を収穫し、独特な辛みと食感があり天ぷら
炒め物スープ等に利用。美味です。葉の方は
特有の辛みを生かして炒め物や漬け物にも
利用されます。
やはり中国からの伝来品種。中国では紀元前から
不老長寿を祝う花として菊酒やお茶として利用。
渡来してから日本では薬用として利用され「重陽
の 節句」等では珍重されました。品種としては
『阿房宮』が有名。蒸して海苔状に干した物も
有名です。
丹波種の黒豆です。枝豆として青い内に
収穫していますので実際には少な目の実です。
黒大豆の枝豆は最高に美味です。ただし、
収穫後すぐに茹でるのが美味しく食べるのが
ポイント。 トウモロコシと同じく、収穫して
時間が経つほど糖度が 落ち本来の
美味しさが損なわれます。
今回、野田様の特別な御配慮を頂き農園を見せて頂いた事に感謝いたします。
そしてこの度の農園を拝見させていただいた事によって野田氏の農業としての、
また野菜に対しての思い入れが私達、料理人の野菜に対しての調理をより一層、
気持ちを引き締め、大切に野菜を使いきる心を深めさせて頂けました事に
あらためて感謝の気持ちと努力を惜しまない料理の提供を与えて
頂きました。有難うございました。
野菜ソムリエ 大澤 淳
11月の能書き
天醐の十一月
記録的な猛暑を乗り切れたと思った途端に寒気の勢いに押されて季節の
移ろいを感じる間もなく近場の紅葉所は錦繍の気配で賑わっている様子です。
そんな秋の食材たちは美味しく栄養価も高く豊富な種類の野菜達で
市場をも賑わせます。「食欲の秋」と言われますが、最近では
食事の欧米型が進み従来の日本食とはかなり違って来ているようです。
乳製品や肉類などの動物性食品主体の食事が多く野菜の摂取量が
減っている現状です。食事の支度にかかる時間の短縮や環境により
色々な料理を提供するお店やコンビニ店の増加で便利にはなりましたが、
結果的に手間の掛る野菜の下ごしらえや料理が敬遠され勝ちのようです。
そこで今回のテーマは緑黄色野菜と食物繊維の多目な料理の
「免疫力を高める」内容です。秋から冬の緑黄色野菜の代表としては、
南瓜・春菊・ほうれん草・ブロッコリ・等々、其々の野菜達には
カロテン以外にも色々なビタミンが含まれ重要な栄養素の上、ガン予防の
影の功労者として認められています。また食物繊維の多い食材
として挙げられるのは、人参・ブロツコリ・海藻類・大豆製品等々。食物繊維の
効能は、コレステロールの抑制や血糖値の上昇を抑えたり・・と、野菜達の働き
には私達の身体に必要不可欠な事を理解して頂けたら幸いです。
今月のお献立には秋のイメージを盛り込んで見た目にも紅葉の季節を感じて頂
けたら嬉しいです。そして天醐のもう一つのこだわりとしては、「米油」です。
お客様に提供するお料理に使う油は 和え物、炒め物、ドレッシング、御飯等
すべて「米油」を使用しています。最近話題になっているようですが、オリーブ
オイル同様 脂肪酸の効果は人体に有用な働きをします。また米油独特の
成分による効果も今後は期待できるようです。いずれにしても「生活習慣病」の
予防となる事に間違いは無いでしょう。
今月の強肴は、あすか鍋です。牛乳をベースにして仕立て西京味噌と薄口醤油
で味を調えコーンの裏漉しでまろやかな味に出来上がりました。優しいお味で
秋の野菜達を鮭のしんじょうと共にお召し上がり下さい。
水物はチョコわらび餅です。前もっての御予約を頂ければ小売りも出来ますので
お気軽に御相談ください。
今月より「おせち料理」の御注文も承ります。詳しい内容は店員に申付け下さい。
野菜ソムリエ オーナーシェフ 大澤 淳
11月のお献立
今月のお献立
向附 長芋寄せの醤油あん スモークサーモン 柿 イクラ
椀盛 南瓜のしんじょ 生麩 焼き目舞茸 柚子
造り 季節魚のサラダ仕立て 胡麻と大根のドレッシング
林檎スライス 温度玉子 刻み野菜
八寸 ◆春菊と法菜の浸し 椎茸
◆豚肉の胡麻和え 栗の甘露煮
・変わり玉子焼き・しんじょ・うずら卵のゼリー寄せ
・秋刀魚の八幡巻き・海老の旨煮・海老春巻き・銀杏
・蓮根と紅芋のチップ 紅葉麩揚げ
煮物 馬鈴薯餅と鮭のしんじょの飛鳥鍋 晒し葱
ブロッコリ、人参、エリンギ、粟麩
御飯 大豆とひじきの炊き込みご飯
汁物 味噌汁(信州味噌) 葱 巻き麩
水物 チョコわらび餅 抹茶 黄な粉 小豆
薄茶