‘会席のお献立’
十月のお献立
今月のお献立
向附 鰹の旨酢ジュレ掛け レタス千切 チャービル
玉葱・茗荷・生姜・パプリカ・アーモンド
椀盛 菊花しんじょ 焼きしめじ 紅葉麩 青柚子
造り 焼き目サーモンのサラダ仕立て 玉葱ドレッシング
大根 貝割 赤玉葱 人参 ラディッシュ
八寸 ・牛肉の生姜煮 オクラ ・海老芋の煮揚げ餡かけ
・舞茸の葛寄せ揚げ 銀餡 ・むかごしんじょ
・蓮根餅 ・南瓜と枝豆のゼリー
・紅芋サンド ・鶏つくね ・栗おこわ
・馬鈴薯チップ さつま芋チップ
・柿と梨の白和え
煮物 鶏団子と野菜のコラーゲン鍋 晒し葱 糸唐辛子
白菜・小松菜・舞茸・銀杏・粟麩・白玉
御飯 なめこと榎茸の雑炊卵とじ 梅肉 香の物五種
水物 グレープジュースゼリー 巨峰 栗とチーズの茶巾
薄茶
九月の能書
天醐の九月
九月に入って朝晩の涼しさが感じられるようになりました。この節電の夏ゴーヤのグリーンカーテンが
話題になりました。まさに【一石二鳥】の一語。ゴーヤは熱帯アジア原産の植物なだけに
夏の暑さに強く、栄養面でも【ビタミンC】が多く、胃腸が弱る夏場の健胃剤としても有効。
その上、発汗作用があるので夏にぴったりの野菜と言えます。
苦みを抑えて美味しく料理してみましょう。
●向附けには枝豆のゼリー。実は名残の枝豆 旬は真夏です。一番おいしい時期に
大量に仕入れて冷凍しちゃいます。栄養面・食感においても全く問題ありません。
枝豆は採れたてが一番美味しい食材。一度に食べ切れないときは冷凍しましょう。
付け合わせのイチジク。無花果とも。食べる部分は【花托とその中の小果】
かすかな酸味と上品な甘みが色々な料理に合い前菜から肉料理のソースとして、
天婦羅やデザートまで幅広く利用できる食材ですね。
●お椀盛には蟹の身とすり身のしんじょう。天醐の【命のお出汁】でどうぞ!
●お造りには神奈川県産の生キハダ鮪と温玉の玉葱ドレッシングのサラダ仕立て。
数種の野菜達と一緒に召し上がって頂ければ栄養的バランスの良いお刺身です。
●八寸 今回の特筆は茄子の揚げ浸し。奥三河特産の【天狗なす】を豊根村の
生産者さんから直接取り寄せて料理しています。数年前から気になっていた
食材でしたが友人のフレンチ職人から紹介を頂き、食べて驚きの美味しさ!
《トロける茄子》と言うのが正直な感想です。皮は薄く実は大きく、大きい物は
一キロ位になるそうです。今回、是非にこの【天狗なす】をご家庭でも味わって
頂きたく、御希望のお客様には豊根村【天狗なす】生産者さんの連絡先を御紹介
いたします。スタッフに申しつけください。
●焼物には今が旬の南瓜のスフレ。南瓜の甘みと季節感を味わっていただけたら・
●御飯には塩サケの雑炊。香ばしく炒りあげた胡麻の香りと一緒にどうぞ!
●水物にはバナナのプリン。香りも柔らかさも絶妙。季節の果物を添えて。
野菜ソムリエ オーナーシェフ 大澤 淳
九月のお献立
今月のお献立
向附 枝豆のゼリー寄せ 無花果 胡麻ソース チャービル
椀盛 蟹しんじょ 焼き椎茸 冬瓜 青柚子
造り 生キハダと温泉卵のサラダ仕立て 玉葱ドレッシング
大根 貝割 赤玉葱 人参 ゴーヤ ラディッシュ
八寸 ・茄子の揚げ浸し オクラ ・海老芋の煮揚げ餡かけ
・冬瓜と鶏そぼろの煮凍り 万願寺唐辛子
・秋刀魚八幡巻き ・辛子明太ゼリーとチーズムース
・サーモンの野菜巻き アボカドソース・丸十サンド
・海老、百合根、銀杏の琥珀寄せ・玉子の変わり焼き
焼物 南瓜のスフレ 銀餡 卸生姜
ズッキーニ・コーン・むかご・エノキ
御飯 鮭の雑炊 炒り胡麻 香の物五種
水物 バナナプリン 季節の果物 ロールケーキ
薄茶
八月の能書
夏野菜には体を冷やす性質をもつ野菜達が多いのは御存じでしょうか?
私たちと同様、野菜達も 夏の日差しの強さに負けまい・と頑張って水分を多く蓄えるよう
育っているのかも知れません。
一昔前の生活を思い起こしますと、エアコンのクーラーに頼らず、普通に打ち水をしたり、
日除けにヘチマ・瓢箪のツルやよしずを利用し、暑い季節の過ごし方は自然と生活の一部分
だったと思いますが、最近は異常な程の暑さと土地開発によって周辺の緑が減り、
より気温も上がるのかも知れません。しかし、【食】に関しては涼しく美味しく
頂きたいものです。体を冷やす夏野菜の中には利尿効果を期待できるものも。勿論、体を温める
野菜もあります。日頃の活の中で体調に合わせ冷やす野菜と温める野菜を組み合わせて
料理が出来る事が一番ですが、加熱調理はついつい敬遠気味になり勝ち。
そんな時には是非!天醐でごゆるりとお食事のひとときを・・・。
前置きが長くなりましたが、今月の天醐のテーマは、涼しく食べる夏料理。
● 向附 南瓜の薄味ムースに果物とハムの組み合わせ。すんなり頂けるさっぱり向附です。
● お椀盛 焼き目を付けた鱧とすり身を蒸し上げ、叩きオクラの葛仕立て
● お造り ツバス又はハマチを塩コショウし野菜と一緒に玉葱ドレッシング
で召し上がって頂きます。サッパリとしたサラダ仕立ては請け合いです。
● 八寸 トマトドレッシング素麺と素朴な味付けの煮物との組み合わせ。
● 焼物 トウモロコシと白味噌そしてお出汁のグラタンです。夏野菜の
一つの料理法として提案。食感と野菜の味を楽しんで頂けたら・・。
● 御飯 モロヘイヤのとろみとゆかりの風味でするりと喉を通ります。
● 水物 白桃をピューレにし、ムース仕立てに。季節の果物の取り合わせ。
野菜ソムリエ オーナーシェフ 大澤 淳
八月のお献立
向附
南瓜のムースと合鴨ハムの黄身ソース お出汁のジュレ
パイン・海老旨煮・グレープF・新蓮根・チャービル
椀盛
焼き目鱧のしんじょ オクラの摺り流し 梅肉 柚子
造り
ブリの焼き霜サラダ 野菜 玉葱ドレッシング 春巻皮
大根 貝割 赤玉葱 人参 ラディッシュ
海藻サラダ 梅と大根卸のソース
八寸
紅白素麺のトマトドレッシング 錦糸 摺り胡麻
・ 茄子の揚げ浸し 糸がき ・枝豆豆腐 山葵 旨出汁
・ 冬瓜の鶏そぼろ掛け 生姜 ・山芋磯辺 天つゆ
焼物
夏野菜と芋餅のコーングラタン イタパセ
ズッキーニ・コーン・パプリカ・ベーコン・南瓜
御飯
モロヘイヤの雑炊 ゆかり 山葵 香の物 お菜
水物 白桃ムース 季節の果物 ミント
薄茶
七月のお献立
向附
海老旨煮 フォアグラムース オクラ トマト
ベビーコーン ズッキーニ 吸地ゼリー レモン汁
温玉醤油漬け いくら 長芋 大葉千切 甘海老
豆乳豆腐 花茗荷 山葵 旨出汁
おひねり二種 チーズムース 明太ゼリー
椀盛
玉蜀黍しんじょ 新蓮根 青紅葉麩 順菜 柚子
造り
鯛の霜降りサラダ 野菜 玉葱ドレッシング 春巻皮
大根 貝割 赤玉葱 人参 ラディッシュ 菊花
蓋物
揚げたて飛竜頭 みぞれ餡 卸生姜
帆立 蟹身 椎茸 茄子 パプリカ
紙鍋
鱧と豆腐の鍋 ちり酢 酢橘 鱧出汁煮凍り
絹ごし豆腐 水菜 アスパラ エノキ茸
御飯
新生姜焚き込み御飯のお茶漬け お菜 香の物
水物
マンゴームース 季節の果物 ミント
薄茶
七月の能書
この夏も暑くなりそうな予報に少しでも涼しく過ごされる工夫を皆様も色々とお考えかと思われます。
当店もお客様に少しでも心地の良いお料理の提供をと日々、試行錯誤しております。
さて、今月も天醐流の楽しんで頂けるお料理を・・と。
●まずは、涼しげな組み合わせでの八寸です。
夏の定番野菜とフォアグラのムースをお出汁のジュレを掛けたカクテルグラス。レモンを絞って爽やかな一品。
温度玉子の黄身を醤油漬けにしたものとイクラ、甘海老を長芋の食感と一緒にどうぞ。
そして、豆乳を葛の豆腐仕立てにし、茗荷と山葵の香りで初夏を感じていただけたら・・と。
●お椀には、走りの玉蜀黍。
すり身と合わせてしんじょに仕立て、やはり初夏の野菜、遵菜・新蓮根・青柚子のコンビネーション。
お出汁の水は私、お気に入りの駒ケ根高原水。
高原の涼しさと流水の清冽さを思い浮かべるだけでも美味しく感じてしまいそうです。
●今月のお造りはちょっと変わり種。
春巻きの皮をカリッと焼き上げ、霜降りした鯛のお刺身と刻んだ野菜、玉葱のドレッシングと共に一緒に召し上がって頂けたら、まさに味と食感の共演。
●鱧と絹ごし豆腐の鍋。
【おとうふ工房いしかわ】さんにお世話になります。
夏から秋に旬を迎える鱧と旨みたっぷりのお豆腐に鱧の骨から取った煮凍りと鰹と昆布のお出汁での相乗効果で味とコラーゲンの、夏の絶品鍋かも?
●揚物は豆腐料理二品目となりますが、同じ素材での全く違う調理法で色々なバリエーションを楽しんで頂くためにあえて豆腐二題とさせてもらいました。
揚げたての飛竜頭に季節野菜を添えて大根卸しの餡でどうぞ!
御飯も旬の野菜 新生姜を焚き込み、おにぎり風に。鰹出汁を掛けて晒し葱と霰でお茶漬けとしてサラッと季節の香りと味を。
野菜ソムリエ オーナーシェフ 大澤 淳
六月のお献立
向附
ホワイトアスパラ豆腐 旨出汁 いくら醤油漬け 山葵 青身
椀盛
パプリカしんじょ 生麩 順菜 柚子
造り
生鮪と温度玉子のサラダ 野菜 新玉葱ドレッシング
八寸
変わり玉子焼き 京揚げしんじょ 錦糸巻き
海老旨煮 稚鮎甘酢煮 明太ゼリー チーズムース
ベビーコーン 若桃シロップ煮 空豆
小鉢 ローストビーフ トマト オクラ 胡麻生姜ドレ
小鉢 白身魚 キウイ Gフルーツ・・旨酢ゼリー
焼物
ロールキャベツと野菜 豆乳ほうれん草のソース焼き
人参・大根・新じゃが・・・・
御飯
野菜雑炊 梅肉 小葱 お菜 香の物
水物
コーヒーゼリーとムース 季節の果物 ミント
薄茶
六月の能書
美味彩菜 天醐 の名の通り野菜のこだわりは・・もちろん今月も。
私自身、農家の子として生まれ、野菜達に近い環境で育ち共に生活をして来ましたが、実際には現代の食生活において野菜達との触れあう機会があまりにも少なくなっている気がします。季節になるとその野菜達の旬を知り、体そのものが野菜達の美味しい季節を記憶している気がします。
ただ、最近の食卓事情は変わってきています。ありえない季節の食材が食卓に登っても、若い年代の方たちはそれが普通だと感じてしまいます。
逆に便利な世の中になったとも言えますが、やはり最低限、野菜達の旬を若い方たちに伝えて行きたいと思いつつ厨房に立ちます。
今後も旬の素材そして、その季節に合った調理法を勉強しながらお客様にお料理を提供させていただけたら・・私自身の本当の幸せかと。
今月の野菜・果物
ホワイトアスパラ チャービル 山葵 パプリカ 順菜
柚子 水菜 人参 大根 新玉葱 赤玉葱 食用菊 椎茸
牛蒡 長芋 大和芋 胡瓜 生姜 ベビーコーン 空豆
ミニトマト おくら 胡麻 昆布 キウイ Gフルーツ
ミディトマト キャベツ ラディッシュ
新じゃが芋 しめじ うすい豆 スナップえんどう 小葱
えのき ナメコ もやし ほうれん草 野沢菜漬け 海藻
チェリー ブルーベリー メロン ミント
コース料理の中でこれだけの野菜・果物達が登場しますが少量であっても是非、召し上がって頂きたいことと、日頃の食生活においても、肉や魚は勿論のこと、野菜や果物もバランス良く食べて頂くことが生活習慣病の予防や健康増進へとつながると感じております。
野菜ソムリエ オーナーシェフ 大澤 淳