八月の能書
夏野菜には体を冷やす性質をもつ野菜達が多いのは御存じでしょうか?
私たちと同様、野菜達も 夏の日差しの強さに負けまい・と頑張って水分を多く蓄えるよう
育っているのかも知れません。
一昔前の生活を思い起こしますと、エアコンのクーラーに頼らず、普通に打ち水をしたり、
日除けにヘチマ・瓢箪のツルやよしずを利用し、暑い季節の過ごし方は自然と生活の一部分
だったと思いますが、最近は異常な程の暑さと土地開発によって周辺の緑が減り、
より気温も上がるのかも知れません。しかし、【食】に関しては涼しく美味しく
頂きたいものです。体を冷やす夏野菜の中には利尿効果を期待できるものも。勿論、体を温める
野菜もあります。日頃の活の中で体調に合わせ冷やす野菜と温める野菜を組み合わせて
料理が出来る事が一番ですが、加熱調理はついつい敬遠気味になり勝ち。
そんな時には是非!天醐でごゆるりとお食事のひとときを・・・。
前置きが長くなりましたが、今月の天醐のテーマは、涼しく食べる夏料理。
● 向附 南瓜の薄味ムースに果物とハムの組み合わせ。すんなり頂けるさっぱり向附です。
● お椀盛 焼き目を付けた鱧とすり身を蒸し上げ、叩きオクラの葛仕立て
● お造り ツバス又はハマチを塩コショウし野菜と一緒に玉葱ドレッシング
で召し上がって頂きます。サッパリとしたサラダ仕立ては請け合いです。
● 八寸 トマトドレッシング素麺と素朴な味付けの煮物との組み合わせ。
● 焼物 トウモロコシと白味噌そしてお出汁のグラタンです。夏野菜の
一つの料理法として提案。食感と野菜の味を楽しんで頂けたら・・。
● 御飯 モロヘイヤのとろみとゆかりの風味でするりと喉を通ります。
● 水物 白桃をピューレにし、ムース仕立てに。季節の果物の取り合わせ。
野菜ソムリエ オーナーシェフ 大澤 淳