2月の能書き

2013-02-05

天醐の二月

今月のテーマは「彩菜」です。我が当店の一番のコンセプトであります。

野菜達の美味しさ・優しさ・美しさをお客様に楽しんで頂けたらと思い

今月のお献立を考案いたしました。

最近ではスーパーの野菜売り場でも色々な新顔野菜達が並び、

高級店では、海外からの珍しい野菜も当たり前のように

店頭で見掛けます。珍しいだけではなく栄養価も高く

美味しい野菜は必然的に消費者に要望が集まります。

ただ、天醐としては、出来るだけ新鮮で美味しい物にこだわり、

出来るだけ近い産地の物をお客様に、提供するよう心掛けています。

当然ながら野菜達の収穫から調理までの時間が掛からない程、

栄養価は損失なく食事として頂ける訳です。

能書きが大きく逸れてしまいましたが、

今回は野菜達の彩りも楽しんで頂きたく調理いたしました。

向附 貝柱は旨みを逃がさないように低温で加熱し、カリフラワーは

高温スチーム短時間加熱。どちらも美味しさと栄養素を逃がさない

工夫です。お出汁に醤油と味醂で調味しゼラチン、少量の

メレンゲと生クリームでムースといたしました。

 

椀盛 旬の青さ海苔をお椀に使わない手はありません。

思案の末、定番のしんじょに採れたての青さ海苔をすり身に

混ぜ込みお椀に仕立て、木の芽を添え春の香りの椀。

 

造り 季節の魚のサラダ仕立て。基本的にはブリ、ハマチですが

入荷状態によっては変わります。野菜の刻みとお出汁のジュレを

混ぜて型で抜き魚のスライスと盛り合わせますが・・

野菜の美しさが刺身に彩りを添えます。食欲をそそります。

 

八寸 見ての通りのあれやこれやです。揚物、煮物、焼物・蒸物、和え物・・・。

楽しんで頂ける逸品となりますよう・・・。こちら勝手の理屈ですが・・

あれこれと種類をたくさん作るのは、ちょっと手間が掛かりますゆえ

お時間いただく場合も・・。

 

焼物 変わり種の焼物ですが、純和風と言えるお料理かも知れません。

お出汁と豆乳の半々に西京味噌と醤油・味醂で味付けしたものに

お餅を溶かして少量の米油を忍ばせてあります。

季節の野菜とお餅のねっとりした食感をグラタン風に仕上げました。

海老煎餅とアサヒ蟹のから揚げを添えて口当たりの違いを楽しんでください。

 

御飯 白雑炊にシジミの佃煮を添え、山葵と葱の香りで召し上がって頂きます。

 

 

野菜ソムリエ オーナーシェフ   大澤 淳