十月の能書き

2011-10-20

     天醐の十月

十月に入ってやっと朝夕の涼しさが感じられ過ごしやすくなりましたがまだまだ

日中の日差しの強さに秋への装いや日々の生活にも戸惑いが続く今日ですが、

九月から十月にかけての温度差は体調にも負担を掛ける事が多いようです。

食生活においても夏の料理から冬の料理へと極端に切り替わる時期でもあります。

天醐では野菜を中心として季節の旬野菜は勿論、お客様の体調にも負担を

掛けないよう献立を致します。寒くなるにつれて体を冷やす野菜から温める野菜へ、

そして体を温める調理法へ。野菜ソムリエとして野菜を知り、お客様に健康のための

料理の提供を心掛けております。ご家庭での参考にして頂ければ幸いです。

【体を温める野菜】としては冬野菜の代表格 白菜、大根、蕪、牛蒡、ネギ等々。

生姜や唐辛子なども薬味として利用するのは効果的。お鍋の薬味は必然的なのです。

主役は魚介や肉類なのですが体を温めつつ消化を助けビタミンCやEを含む野菜達の

役割はかなり大きいようです。バランス良く野菜を摂りましょう。

天醐での《玉葱ドレッシング》には大きな意味があります。勿論、【体を温める野菜】

のユリ科ネギ属のタマネギですが、ネギ・ニラ・ニンニクともに同じ効果が期待できます。

慢性疲労や筋肉疲労に効果的で、ビタミンB1の吸収を高め、血液サラサラ

効果が、動脈硬化や高血圧の予防にもつながります。有難いことにこの効果は加熱

しても期待できるようです。家庭では身近で脇役的野菜ですが私達の健康には貢献

してくれているようです。当店で肉や魚と共に提供する場面が多い理由はここにあるのです。

塩分を減らし、美味しく体に優しい料理の提案の一つです。

紅葉の時期はもう少し日にちが掛かりそうですがお献立は早めの秋へと変わりつつ

あります。今月もバランス良く食材を活用させて頂いております。ご満足頂ける様

今後とも精進いたしてまいります。

  

            

野菜ソムリエ オーナーシェフ   大澤 淳